こん〇〇は!
水曜日メディア班ブログです。
今日は先週の続き、BC FORGED工場見学の様子をお届けします。
先ずはコチラ!
フォークリフトの奥に見えるコレ、何だと思います?
正解は「電柱」です!
・・・というのは冗談で
実はコレ、アルミ合金の棒です
そうなんです。
削って作るタイプの鍛造ホイールは「ビレット」と呼ばれる鍛造成形済みの塊の状態からスタートするのが殆どですが、BC FORGEDの場合もっと前の段階から自社で製造しているんですね。
この状態からホイールを製造している会社って世界的に見てもかなり限られます。
その馬鹿デカイ電柱の様なアルミの棒をコチラの機械でカットします。
どれだけ忙しいかは、この機械が4台も必要という事が全てを物語っています💧
年間20000本以上製造はダテではありません
切り出す大きさは全て重量で管理され、その後何に使用するかで決まります。
21インチだと40キロぐらいの塊が必要との事
切り出されたアルミの塊はベルトコンベア付きのオーブンで温められます。
クレーンと金属パレット必須です。
落としたら怪我じゃすまないですね😅
続いて、加熱されたアルミの塊は巨大なプレス機へと運ばれます。
この規模感判ります?
2階建ての建物くらいの大きさがあります。
しかも手前と奥の2台体制
プレス機にセットされたアルミの塊はさらに加熱されながら8000tもの力でプレスされます。
そうする事で組織同士の結びつきが強くなり密度も極限まで高まります。
これがいわゆる「鍛造成形」(厳密にはまだ途中)です。
当然、人間の手では素材をセットする事も取り出す事も出来ませんからロボットアームが代わりにやってくれます。
そうしてプレスされたアルミの塊がコチラ
最初の電柱みたいな状態から、ようやくソレっぽい形になってきました。
プレスされた塊は再びベルトコンベア付きのオーブンで温められ次の工程へと進みます。
再度温められた素材は続いてコチラの機械にセットされます。
コレ、何をしているか判ります?
そうなんです。
リムの成形工程です。
温めつつ回転させた素材に専用の治具を押し付け、引き伸ばす事でリムの形を作り出します。
フローフォーミングと呼ばれる工程です。
プレスと同様、素材が押し潰されるので強度がアップし強靭なリムを形作る事が出来ます。
ここまで来たらもうホイールって丸分かりですね!
でもこれで終わりじゃありません!
なんとまたまた別の釜で温められます
「何回温めるのよ?!」と思ったアナタ!
実はこれ刀鍛冶とやってる事殆ど一緒なんです。
温めて成形して、温めて成形して、の繰り返しです。
ここまで言えばもう次の工程分かっちゃいましたね
そうです、ジューってヤツです。
近くで撮影出来なかったので動画のスクショですがこんな感じ
温めた素材を急速に冷却する事で金属がより硬くなるんですね
凄く個人的な話ですが、この「焼き入れ工程」見ると工業高校時代思い出すんですよね〜(しみじみ)
授業で金属棒から文鎮作りました(笑)
出来上がった文鎮の強度検査するんですが本当に焼き入れ前より強度が上がってるんですよ。
ホント金属加工って奥が深いってその時思いました。
話が逸れましたが、その焼き入れが終わった素材はまたまた温められ「焼もどし」と呼ばれる工程に入ります。
焼き入れ工程をする事で金属が硬くはなりますが同時に脆くもなってしまうんですね。
言ってる事矛盾してるように聞こえるかもしれませんが「粘りがなくなる」と言うとイメージし易いかもしれません。
用途によって異なりますがホイールに使用する場合、ただ硬いだけでなく粘りも必要なんですね。
なので、この「焼もどし」と呼ばれる工程で再び温める事で硬さをちょうど良い具合に調整し、残留応力と呼ばれる余計な力を排除する事が出来るのです。
こうして製造された鍛造ビレットは1箇所に集められ加工するのを待ちます。
それにしてもこの量💧途轍もない在庫量です😅
実はコレ、ホイールの受注に関係なく作りまくって在庫してるんですね(厳密に言うと、ちゃんとコントロールして在庫されています笑)
こうする事で素材がなくてホイールが作れない事態が発生する事が無く、安定した納期が実現しているんですね
最近、人気のホイールメーカーはどこも「納期〇ヶ月!」みたいなのが当たり前になっちゃってますからね😅
そこをBC FORGEDはずーっと1ヶ月半くらいの納期(繁忙期や特殊なオーダー除く)で安定してますからね。ホント驚異的です。
と言う訳で素材の製造はこんな感じです。
次回はいよいよ削りと塗装の工程をお届けします!
お楽しみに!
それでは!